Slack(スラック)とは?|
導入メリットや活用方法など何がすごいのか解説

 2024.07.31  デジタルビジネスシェルパ

Slack導入を考えているけど他のチャットツールとの違いがわからない、Slackの自社での活用方法を知りたい、このように考える企業担当者は少なくありません。本記事では、Slack導入のメリットや活用方法、使用時の注意点を解説します。連携できるアプリにも言及するので、Slack活用時のヒントにしてください。

Slack(スラック)とは?|導入メリットや活用方法など何がすごいのか解説

デジタルマーケティングソリューション

Slack(スラック)とは?

Slack(スラック)とは?

社内の従業員や外部の関係者と業務上のコミュニケーションを取る際にSlackがよく利用されています。以下ではSlackの概要や特長について解説します。

Slackは効率的なコミュニケーションを実現するプラットフォーム

Slackとは、コミュニケーションを効率化するためのプラットフォームです。ビジネスシーンを中心に用いられており、規模を問わず多くの企業で導入されています。Slackを利用すると、メールの往復や会議の回数を減少させることができるため、業務スピードを格段に高めることが可能です。

Slackは無料でも利用できます。しかし、メッセージやデータの表示に制限が設けられています。制限をなくし、使用できる機能を増やして使い勝手をよりよくするためには、有料プランの設定が必要です。有料プランは3種類あり、中小規模から大規模の組織向けのプランを選択可能です。

Slackの導入についてはこちらの関連ページもぜひご覧ください。活用事例と共にSlackについて紹介しています。

関連記事:Slackの導入支援は販売代理店の伊藤忠テクノソリューションズまで 

他のチャットツールと比べたslackの優位性

他のチャットツールよりSlackが優れている点は、外部アプリケーションとの統合機能です。例えば、プロジェクト管理、分析、ビデオ会議、スケジュール管理などの既存のツールと連携できます。ビジネスに不可欠なアプリケーションと多く連携できるため、様々な業務の一元管理を可能にします。

ビジネス向けのチャットツールといえば、Slack以外ではTeamsも挙げられます。Teamsは多言語対応、チームでの共同作業のしやすさ、Office系のアプリケーションとの連携性に優れるという特長があります。一方でSlackは外部連携先が豊富な点やカスタマイズ性に優れる強みがあります。利用ユーザー数も無制限です。

もちろん連携しなくてもアプリケーションをそれぞれ単体で使用することも可能です。しかし、ログインの手間や操作の煩雑さによって業務効率が下がる恐れがあります。ビジネス利用の観点では、普段使用するツールと多く連携できるチャットツールを選ぶと使い勝手が良いでしょう。

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Slackをビジネスに導入する3つのメリット

Slackをビジネスに導入する3つのメリット

Slackには関係者とのやりとりを円滑にするなどの面で優れたメリットがあります。詳細は以下で解説します。

1.コミュニケーションのスピードアップ

Slackでは、チャンネル機能によって、トピックやプロジェクトなどの目的に応じたグループごとのチャンネルを作成できます。公開範囲をパブリックとプライベート、またはダイレクトメッセージに設定できるため、自分が対応すべきメッセージがすぐに判別可能です。メンション機能も活用すれば、メッセージのやりとりがさらにスムーズになるでしょう。

また、プロジェクトごとにチャンネルを作成することで、チーム内はもちろん、他部署・外部チームなどとも情報やファイルの共有が簡単に行えます。過去のやりとりや関連情報も検索しやすく、業務プロセスの簡素化も期待できます。

Slack上ではテキストチャット以外に、音声通話(ハドルミーティング)やビデオ通話のコミュニケーションも可能です。オンライン上で打ち合わせがすぐできる機能は、コミュニケーションのスピードアップに寄与します。

2.リモートワークの質の向上

Slackでは、リモートワークであっても効率的なコミュニケーションをとることが可能です。Slackの機能の1つに、ログイン状態や現在のステータスを表示してメンバーに知らせる機能があります。社内にいなくても、すぐにレスポンスをもらえる可能性があるメンバーが誰かわかるため、リモートワークをストレスなく行えます。

リアクション絵文字の種類が多いことも、リモートワークの質向上につながります。カスタム絵文字も作成できるため、活用すれば、コミュニケーションがより親しみやすいものになります。メッセージを送らず、リアクションのみで反応したい時にも有効です。

また、Slackはマルチデバイスにも対応しており、PCならデスクトップ版、モバイル端末ならアプリ版のSlackをインストールすることで、フレキシブルな働き方に適合します。通話機能でカジュアルな会話を行えば、チームの雰囲気づくりもでき、チームワークの強化が可能です。

3.セキュリティの向上

Slackではセキュリティ対策に力が入れられています。保存時と転送時のデータの暗号化や2要素認証をはじめ、プランにもよりますが、セキュリティアドオンのSlack Enterprise Key Managementを利用して機密性の高いファイルを共有したり安全に会話したりすることも可能です。

業務上のやり取りはメールでも可能です。しかし、サイバー攻撃の対象になりやすい点がデメリットです。例えば、巧妙なスパムメールにマルウェアに感染したファイルが添付されていて、誤って開いてしまうケースがあります。人的ミスで誤送信して情報漏洩が起きるリスクもあります。一方、Slackなら誤送信しても取り消しや修正が可能です。登録メンバーだけで利用するため、危険なスパムメールの受信を心配が少なく、安全に利用できます。

また、SlackはISO 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)などの国際的なセキュリティ認証を取得しています。多くのコンプライアンス認証や国際的なプライバシー基準をも満たしている点は、安心材料の1つといえます。

参照元 : チャットのセキュリティはビジネスで通用する?リスクや注意点を解説 | Slack
参照元 : 料金プラン | Slack

Slackを活用する方法【基礎】

Slackを活用する方法【基礎】

基礎的なSlackの活用方法について以下で解説します。メンバーと業務上必要な会話や情報共有をする際にSlackが重要な役割を果たします。

日常的なコミュニケーションを図る

Slackを使用すると、メンバー同士の会話の流れがスムーズになります。メールの場合は返信を待ったり、あいさつ文などから文章を考えたりする手間がありますが、Slackはチャット形式のため気軽に返信しやすいです。メンション機能で特定のメンバーやチャンネル宛にメッセージを通知し、確認を促すこともできます。

また、絵文字で素早くリアクションするのもコミュニケーションの円滑化につながります。例えば、承認が必要な情報に対してチェックマークの絵文字を返せば、承認済みであることを素早く伝えられます。

外部パートナーと情報共有する場合でもSlackは便利です。メールよりも軽快にやり取りしやすいチャット形式で会話することで、相手の要望や提案などに素早く応答することが可能です。これによって外部パートナーとの信頼関係をより密に構築しやすくなります。

プロジェクトやドキュメントを管理する

Slackでは、プロジェクトやトピック、チームなどの専用チャンネルごとに画像やドキュメントなどのファイルを管理できます。プロジェクトの進捗状況や過去の議論などの必要情報をあとで見返すのにも適しています。

検索性が高いため、メンバー間での情報分断や会話の履歴が埋もれる現象を防止できます。業務に必要な情報を人に聞いたり、メールで受け取ったりするのには手間がかかりますが、Slackを活用すれば効率的な確認が可能です。

また、2024年6月にはリスト機能が発表されました。リスト機能ではリクエストのトリアージなどが可能になり、各プロジェクトやタスクの管理がより速やかに行えるようになるでしょう。

参照元 : Slack リストで仕事をスムーズに管理

Slackを活用する方法【応用】

Slackを活用する方法【応用】

Slack活用の代表的な応用例は、他のアプリケーションとの連携です。連携方法や、他の応用例も解説します。

ビジネスアプリケーションとの連携で、更なる効率化を図る

Slackにはプロジェクト管理、顧客管理、マーケティングなど様々なアプリケーションが用意されているSlack App Directoryがあります。ホーム画面のAppを開き、管理する、アプリを検索するの順で連携したいアプリケーションが簡単に検索できます。

例えば、データ分析ソリューションのTableauを選び連携すれば、TableauサイトはSlack内のチャンネルと会話、ワークスペースに関するコンテンツにアクセスできるようになります。Tableauダッシュボードを共有することによって、チームメンバーはSlack上でデータ分析結果を閲覧できます。意見交換もチャットですぐに行えるため、プロセスの無駄を省いた意思決定が可能です。データの活用を円滑に行いたい企業には、SlackとTableauの連携がおすすめです。

ほかには、MuleSoft Anypoint Platformのような統合APIプラットフォームとの連携も業務効率化の観点で有効です。異なるアプリケーションやシステムとSlackの連携により、仕様をまとめ、運用の効率が図れます。

参照元 : https://slack.com/apps/A026RA4ND1R?tab=more_info

ワークフローの作成で効率化を図る

Slackでは、ワークフロー機能による定型業務の自動化によってさらなるビジネスの効率化が可能です。既存のテンプレートを利用できるため、誰でも簡単に自動化を始められます。

Slackのワークフローでは、以下のようなことができます。

  • 申請と承認フローなどの手続きの自動化
  • オンボーディングの自動化
  • アイデアやフィードバック、意見を募るフォームを作成して情報収集
  • 定期的なメッセージ投稿(リマインダーやミーティングの設定)

もちろんテンプレートを使わずに独自にゼロからワークフローを構築することも可能です。外部連携先もワークフローの一部に組み込めます。

ワークフローを作成するには、画面サイドのメニューバーのその他から自動化を選択します。次にワークフローを作成する、を選択してワークフローの開始方法を選びましょう。必要に応じて追加情報を入力し、ステップ(ワークフローで実行したい処理)を追加します。追加が終わったら画面上部の完了、公開する、の順にクリックすると完成です。

Slackを活用し業務を効率化する例

Slackを活用し業務を効率化する例

営業とマーケティングを例にして、実際の業務でSlackをどう活用すれば効率化につながるのかについて解説します。

営業チームの場合

営業チームでSlackを活用するには、まずはチャンネル分けを工夫します。例えば、以下のようなチャンネルが考えられます。

  • 業績指標、戦略チャンネル
  • 営業チームごとのチャンネル
  • 顧客のフィードバックが共有できるチャンネル
  • 成約報告チャンネル

他にも、サポート依頼チャンネルやナレッジ共有チャンネルなど、自社にあったチャンネルが設定可能です。成約に向け、各チャンネルを適切に活用することによって、チームの連携力が向上します。

また、Slackは、営業サイクルを短くすることにも寄与します。例えば、営業ツールを連携させれば、更新された見込み客や商談の情報をリアルタイムで共有できます。承認プロセスについても、ツール連携によりSlack上でスムーズに行えるため、簡素化が可能です。チャンネル分けの工夫、適切なツールの連携によって、営業チームの業務は効率化されます。

マーケティングチームの場合

マーケティングでSlackを活用する際にも、チャンネル分けの工夫は大切です。マーケティングチームは、様々な部署と共に業務にあたることが多いです。そのため、チーム別・キャンペーン別・情報別などにチャンネルを分ける必要があります。セクションごとの整理、ワークフロー作成なども行えば、組織横断的に業務効率化を叶えられます。

また、キャンペーンに関して、外部パートナーやクライアントなどとやりとりする場合はSlackコネクトを利用すると便利です。チャンネルで連携、またはDMのSlack上で、最新情報の共有やコミュニケーションが行えます。

ソーシャルメディアやプロジェクト管理ツールなどのマーケティングアプリと連携を行えば、必要な情報をSlackに集約でき、チームの意思決定を迅速化する効果も見込めます。Tableauなどのデータ分析ツールと連携すれば、チーム内でデータやインサイトを十分に把握してから意思決定をすることが可能です。

Slackの活用時の3つの注意点

Slackの活用時の3つの注意点

Slackを活用する際に課題になりやすい点3つとその対処法を解説します。Slackは便利なツールですが、上手く使いこなすにはちょっとした工夫が必要です。

1.集中力の持続をそぐ可能性がある

Slackはリアルタイムでメンバーとやりとりできる一方で、そのやりとりが集中力をそぐ原因になる可能性がある点に注意しなくてはなりません。

大人数でSlackを使用していると受信する通知が多くなるため、作業の中断や集中力が低下する原因になります。モバイルデバイスにSlackアプリをインストールしている場合は、各デバイスにも通知が届きます。

対処法として、重要な通知のみ受信するように設定を変更することが挙げられます。Slackでは特定のチャンネルや指定キーワードを含むメッセージのみ通知するなど細かい通知設定が可能です。なお、通知を抑えると他のメンバーと連絡しにくい状態になるため、Slack上のステータスやログイン状態を更新したり、連絡可能な時間を周りに知らせたりすることも大切です。

2.情報の整理とプライオリティの判断が必要

Slackでは簡単にチャンネルを作れますが、増えすぎるとメッセージの見逃しが起きる可能性が高くなるため注意が必要です。

一般的にチャンネルは目的や話題に応じて情報を整理するために細かく分けていきます。これはチャンネルが増えるほど受信するメッセージ量も多くなることを意味しており、チェックすべきチャンネルのプライオリティの判断が必要になってきます。

また、チャンネル数が膨大になると目的のものを探すのが大変です。対処法としては、チャンネルを整理できるセクションを作成するのがよいでしょう。任意にカテゴリ分けできるため、閲覧頻度の高さや自分の仕事に関係する重要なチャンネルなど、用途ごとに整理できます。

3.多機能なため使いこなすまでに時間を要することもある

多機能かつ連携性が高いところがSlackのメリットではありますが、できることが多いゆえに使いこなすのが難しいデメリットもあります。特に、ITに詳しい従業員が少ない企業の場合、社内での浸透に時間がかかる可能性があるため注意が必要です。

しかし、ややこしいから使わないという判断は業務効率化の機会を逃すことにつながります。業務で複数のサービスを使い分けている場合、Slackに必要な情報を集約できるため、煩雑な操作が減って作業効率が向上します。長い目で見ると使いこなした方が有益です。

使いこなすコツとして、使用目的を明確化すると大まかに運用方法が定まるため、多すぎる機能に振り回されずに済みます。また、従業員などの利用者と意見を出し合って運用ルールを必要に応じて更新していくことも大切です。

まとめ

まとめ

Slackは業務効率化に役立つチャットツールです。コミュニケーションを円滑にし、組織の共同作業や情報共有をサポートします。連携に対応できる外部アプリケーションの数が豊富なため、業務に必要な情報を集約して作業を効率化することも可能です。

また、SlackはSalesforceのような製品との連携も可能です。自社にあった製品をセットで活用することで、業務効率をアップし、生産性向上を促進できます。なお、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称CTC)ではSalesforceファミリー製品(Tableau、MuleSoftなど)とSlackを組み合わせることで、アプリケーション統合や顧客を中心に据えたデータ活用を支援できます。ぜひご検討ください。

関連記事:Salesforceファミリー製品を組み合わせて顧客中心のデータ活用

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