ビジネス向けのコミュニケーションツールとして人気のSlackには、無料のフリープランと3つの有料プランがあります。Slackを導入する際は、各プランの料金や機能を正確に把握した上で、利用プランを決めることが重要です。本記事では、Slackの各プランの料金や機能、そして有料プランに切り替えるメリットを解説します。
Slack(スラック)とは?
Slackは、ビジネスを中心に活用される、円滑なコミュニケーションを実現するためのプラットフォームです。
Slackの利用には数多くのメリットがあります。まず、リアルタイムのメッセージング機能によって、メンバーが一箇所に集まり、必要な情報を迅速に共有できます。その結果、チームの連携がスムーズになり、業務効率が向上します。
また、過去のメッセージやファイルを簡単に検索できる機能もあるため、途中から参加したメンバーでも、すぐに状況を把握することが可能です。その結果、情報共有が一元化され、メールに比べて情報を確認する手間が大幅に軽減されます。
このように、Slackは柔軟で効率的なコミュニケーションや情報共有を実現するツールとして、数多くの企業で利用されています。
参考:Slackの導入支援は販売代理店の伊藤忠テクノソリューションズまで
Slack(スラック)の料金プランとそれぞれの機能
Slackには、以下の4つのプランがあります。
- フリー
- プロ
- ビジネスプラス
- Enterprise Grid
企業が利用するなら、最も包括的かつ高度な機能を提供するEnterprise Gridがおすすめです。ただし、事業規模や用途によっては、その他のプランでも十分な可能性もあるので、それぞれの機能や価格を確認した上で、利用プランを決める必要があります。そこで以下では、Slackの各料金プランの概要や違いについて簡単に解説します。
なお、以下でご紹介する各プランの料金やサービス内容は、2024年7月5日時点のものです。最新情報については公式サイトをご確認ください。
Slackの料金ページ:https://slack.com/intl/ja-jp/pricing
フリー
フリープランは、Slackをお試しで使ってみたい企業に最適なプランです。一部の機能に制限はありますが、無料でSlackの基本機能を利用できます。
【フリープランの料金と主な機能】
料金:無料
直近90日分のメッセージ履歴
最大10件のアプリインテグレーション
1対1の音声・ビデオ通話
組織外ユーザーとの連携(1対1のみ)
1つのワークスペース
制限されたサポート など
メッセージやファイルの表示に制限があるなど限定的な機能しか使えないため、企業として使う場合は、以降で紹介する有償プランの利用がおすすめです。
プロ
プロプランは、小規模な組織やチームへの導入に適したプランです。フリープランで制限されていた数多くの機能が解放され、組織での利用により適した形になります。メッセージ履歴の保存期間が無制限になることや、音声・ビデオ通話が複数人で同時利用可能になることなどが、特に大きな変更点です。
【プロプランの料金と主な機能】
料金:月額1,050円/1ユーザー
無制限のメッセージ履歴
無制限のアプリインテグレーション
グループ対応の音声・ビデオ通話
組織外ユーザーとの連携(グループで可能)
ワークフロービルダー
追加されたセキュリティとコンプライアンス機能
カスタムユーザーグループの管理
24時間年中無休のカスタマーサポート など
年払いの場合、1人あたりの月額が925円になります。シングルサインオンなどは使えないため、セキュリティの面ではビジネスプラスの方が安心です。
ビジネスプラス
ビジネスプラスプランは、成長する組織への導入に適したプランです。プロプランの全機能に加え、シングルサインオン(SSO)や全メッセージのデータエクスポートなど、企業にとって重要なセキュリティやコンプライアンス、マネジメント機能が強化されます。
【ビジネスプラスプランの料金と主な機能】
料金:月額1,800円/1ユーザー
プロプランの全機能
SAMLベースのシングルサインオン(SSO)
全メッセージのデータエクスポート
チャンネル数制限なしの投稿権限管理
SCIMプロビジョニングのユーザー管理
24時間年中無休、初回対応4時間以内のカスタマーサポート
アップタイム保証 など
年払いの場合、1人あたりの月額が1,600円になります。
ビジネスプラスになるとかなりの機能が使えるようにはなりますが、ワークスペースは1つしか使えません。
多数部署のある企業などでは、次にご紹介するEnterprise Gridプランの方がおすすめです。
Enterprise Grid
Enterprise Gridプランは、大規模な組織への導入に適したプランです。ビジネスプランの全機能に加え、さらに充実したセキュリティ・コンプライアンス機能の利用や、詳細なユーザー管理などが行えます。カスタマーサポートも優先的に受けることが可能です。料金はユーザー数によって変動するため、個別の問い合わせが必要になります。
【Enterprise Gridプランの料金と主な機能】
料金:要問い合わせ
ビジネスプラスプランの全機能
EMMや監査ログ、DLCなど、より高度で充実したセキュリティ・コンプライアンス機能
カスタマイズ可能な管理機能
専任のカスタマーサクセスチーム など
Slack(スラック)を有料化するメリット
上記でご紹介したように、Slackには無料のフリープランと、3つの有料プランがあります。フリープランから有料のプランに切り替えることで、企業は主に以下のようなメリットを得ることが可能です。
履歴が継続して残る
フリープランから有料プランに切り替えて得られる第一のメリットは、メッセージ履歴の保存期間が無制限になることです。フリープランでは、メッセージ履歴が過去90日分しか保存されません。この制限によって、長期間にわたるプロジェクトや重要なコミュニケーションの記録が失われてしまうリスクがあります。
しかし、有料版にアップグレードすれば、メッセージやファイルを無制限に保存可能です。これによって、遠い過去のやり取りも簡単に確認できるようになるので、業務効率や意思決定の質が向上します。特に、複数年にわたるプロジェクトや、定期的に参照する必要があるデータが多い場合、有料版の恩恵は非常に大きいでしょう。
社外との連携が図れる
Slackの有料プランを利用すると、取引先やパートナー企業ともシームレスに連携することが可能になります。これによって、従来のメールでのやり取りに伴う煩雑さが解消され、さらに迅速で効率的なコミュニケーションを実現可能です。
例えば、パートナー企業と共通のSlackチャンネルを作成することで、社外の関係者ともリアルタイムに情報共有ができるようになります。これによって、プロジェクトの進行がスムーズになり、誤解や情報の行き違いを低減できます。
外部のツールやアプリとの連携が図れる
有料プランでは、Slackのワークフロービルダーを活用して、外部のデータやアプリケーションと無制限に連携できます。ワークフロービルダーは、定型業務を自動化するための強力なツールで、例えばSlack上での出勤報告を自動的に勤怠管理システムに記録するなど、多様な自動化プロセスを簡単に作成できます。
また、統合APIプラットフォーム MuleSoftと連携することで、異なるシステム間のデータ連携をスムーズに行い、ビジネスプロセス全体の効率を向上可能です。さらに、データ分析ソリューション Tableauと連携すれば、データの分析や視覚化が容易になり、ビジネスインサイトの発見を加速できます。こうした連携機能によって、Slackを企業全体の業務プロセスを最適化するプラットフォームとして活用できます。
まとめ
Slackの有料プランは、メッセージ履歴の無制限の保存、グループ単位でのコミュニケーション、外部ツールとの連携強化など、多くのメリットを提供します。
CTCでは、SlackとSalesforceのファミリー製品であるTableauやMuleSoftなどを組み合わせることで、顧客中心のデータ活用を支援しています。Slackの導入をご検討中の企業様は、ぜひCTCにご相談ください。
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