【第2回】Nerdio Manager
~AVD構成とNerdio Managerの管理画面~

 2025.02.28  デジタルビジネスシェルパ

本記事では、構成済みのAzure Virtual Desktop(以下AVD)を一部ですが、Nerdio Managerで管理するとどのようになるのかについて実際の画面を見ながら紹介していきます。

【第2回】Nerdio Manager ~AVD構成とNerdio Managerの管理画面~

デジタルマーケティングソリューション

Azure Virtual Desktopの構成

Azure Virtual Desktopの構成 01

こちらはAzure Portalより「すべてのリソース」を選択した際の表示です。種類の列(2列目)を参照すると、様々なリソースが利用されていることが確認できます。

本記事では、AVDのホストプール、イメージとそれを管理するイメージギャラリー、FSLogixで管理されるストレージアカウントを使用して、AVDで管理する場合の画面とNerdio Managerで管理する場合の画面を比較していきます。

①ホストプール

以下は、AVDのメニューからホストプールにアクセスし、表示されたホストプールから「NMEStaticMultiPool」というマルチセッション用のホストプールを選択してセッションホストを表示したものです。ホストプールには、2台のセッションホストが管理されていることが確認できます。

Azure Virtual Desktopの構成 02

Azure Virtual Desktopの構成 03

基本的には、このAVDのメニューを使うことでAVD環境の構築をスムーズに行うことができます。

②マスターイメージの管理

AVDの運用では、日本語化や自社用アプリケーションのインストール等を施したカスタムイメージを適切に管理する必要があります。
イメージの管理はVMイメージ定義より確認します。また、イメージのバージョン管理にはコンピューターギャラリーを用いてます。

Azure Virtual Desktopの構成 04

Azure Virtual Desktopの構成 05

③ユーザープロファイル領域

ユーザープロファイル領域の管理にはWindowsの標準機能であるFSLogixを一般的に使用します。設定はGPOで設定を行い、セッションホストに設定が配布されるようにしています。本例ではユーザープロファイル領域のストレージとしてAzure Filesを指定しています。Azure Filesはストレージアカウントのメニューを確認すると情報を参照することができます。

Azure Virtual Desktopの構成 06

この他にも、VNETやサブネットの管理、そこにアクセスするユーザーやグループの管理、監視やバックアップ等、様々なリソースへのアクセスが必要になりますが、一旦割愛します。
重要な点としては、AVDの構成にはAzure上の様々なサービスが利用されており、それらをしっかりと把握して使用していく必要があるということです。これはAzureがAVD専用のサービスではないので当然のことですが、慣れるまでは扱いにくいと感じてしまうかもしれません。

Nerdio Managerからの管理

それでは、Nerdio Managerで同様のことを確認する場合、どのようになるかを見ていきます。
Nerdio ManagerはAzure上に構成するWebアプリケーションです。ブラウザにURLを入力してアクセスすることもできますし、Azure PortalのApp Serviceに構成されたNerdio Managerから遷移することも可能です。

Nerdio Managerからの管理 01

①ホストプール

Azure PortalのApp ServiceよりNerdio Managerの管理画面に遷移するとメニューからWORKSPACESを選択した状態の画面に遷移します。
Nerdio Managerでは、このワークスペースという管理単位でAVD環境を管理しています。

Nerdio Managerからの管理 02

対象となるワークスペースにはホストプールが存在し、ホストプールでは、スタティック、ダイナミックといったさらに詳細な単位に分割され管理されています。

Nerdio Managerからの管理 03

上記画面はスタティックホストプールを表示しています。スタティックホストプールは自動スケールしないプールという意味で、逆に自動スケールを有効にしているプールをダイナミックプールと呼びます。それぞれのプールでAVDのマルチセッションやシングルセッションといったプールを管理する点がAVDの管理構造と少し異なります。
ホストプールを選択すると、管理されているセッションホストにアクセスし、操作することが可能です。

Nerdio Managerからの管理 04

②マスターイメージの管理

Nerdio Managerの特徴的な機能であるイメージ管理の画面です。
左側のメニューより「DESKTOP IMAGES」を選択することでアクセスができます。

Nerdio Managerからの管理 05

セッションホストの元となるイメージ、及びそのマスターVMの管理を行うことができます。作成したマスターVMに対し、日本語化や各種アプリケーションのインストール、設定等を行い、イメージを作成するといった操作を一元的に管理できるのが素晴らしい点です。
また「SCRIPTED ACTION」という機能を使うことで、これらのカスタマイズ処理をUIから実施可能であり、マスターVMにRDP接続せずに作業を行うことも可能です。

③ユーザープロファイル領域

まず、FSLogixによりプロファイル領域を格納するストレージを作成します。

Nerdio Managerからの管理 06

上記はAzure Files(Storageアカウントのファイル共有)を管理する画面です。
他にAzure NetApp Filesも管理対象とすることができます。

作成されたストレージのFSLogix設定はSETTINGメニューで行えます。

まとめ

まとめ

今回は主にNerdio Managerの管理画面について紹介しました。AVD専用に設計されたメニューや設定画面は、アクセスしやすく管理が簡単であることが確認できたのではないでしょうか?

次回は、今回紹介したイメージ管理について、実際の想定される運用をベースに、もっと掘り下げて解説していこうと思います。

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