ポケモンGOが流行ったのが2016年。そこから5年が経ちました。
当時ARって何?を説明するのに一番便利だったのが、ポケモンGOのあれです。って一言。
VR元年ともいわれて、ビジネス利用が爆発的に増加するのではと期待感があったのですが、あれから5年経って、そこまで世の中にAR・VRが浸透している感じはないですね。
特にヘッドマウントディスプレイが必要なVRに関してはコロナの影響で商業の場で利用するのはより一層ハードルが高くなったのではないでしょうか?個人宅で、趣味として利用するという形が多いと思います。それでもまだまだ普及するポテンシャルは高いと思います。
一方ARに関しては、個人利用でも商業利用でもむしろ活用が促進されやすい状況ではないでしょうか?
コロナの影響で物理的な移動や集合がなく仮想的に体験できるサービスは利用価値がより一層高いと思います。また当時はARを体験するのは専用のアプリが必要でしたが2021年現在ではアプリは不要でWebブラウザのみで動くWebARが主流になっています。
スマホでQRコードを読み込めばすぐに対象の商品や広告が浮かび上がるという体験ができます。
またこの5年で企業のECサイトとその取扱い額も大幅に増加してきました。
Amazonや楽天といったプラットフォームに出店するという形式のものだけでなく、自社のECサイトを構築する企業が増えています。ECサイトの構築パッケージやSaaSも非常に増えており、安価に早くECサイトを立ち上げる事が可能になったことも関係していると思います。
今回はそのECサイトでWebAR機能を活用している企業も増えている中、WebAR機能を提供しているサービス提供会社を紹介したいと思います。
ここに特化した会社だけでも10社以上あります。
WebARサービスとサービス提供会社
palanAR @株式会社palan
まず3つまで無料でお試し利用できます。とりあえずどんな物か試したいという方にはまずは無料で試せるのは大きいのではないでしょうか?
ユーザー側で自由にWebAR機能を作れる所も気軽に始められるメリットだと思います。
QRコードにカメラをかざしたときに、商品説明動画や、商品自体の3Dモデルを表示でき、それをユーザー側で設定可能になっています。
UNION AR @日本システムウエア株式会社
https://doc.unionservice.jp/ar
こちらはプロジェクト数や制作コンテンツ数に応じて導入コストが増加する価格体系になっています
最初からスケールにあわせて将来のコストが見通せるのでわかりやすいと思います。当然初期は非常に安価に利用できますね。
機能的には大きな違いはなく、3Dモデルや動画やイラスト・テキストを表示できます。 →
MakerPark @長谷川工業株式会社
こちらもまず価格から
WebAR機能自体の価格は月10,000円、または年間契約での98,000円となっており、月額1万円以内になっています。またARコンテンツであるモデル制作自体も行っている所が特徴ですね。
モデル制作を高クオリティで行う面で、ユーザーの活用メリットに応じてモデルの制作自体にも工夫をしているように見受けられます。
活用事例動画で、大きな商品には商品自体をARで表示すると共に、サイズ情報も表示できるような工夫をしています。実物大で表現できているんだからサイズ情報は不要でしょと思ってしまいますが、このサイズ情報があると結構検討の時には役に立ちますし、ほんとうにサイズあっている?の安心材料にもなります。
またもっと大きい商品に関しては、商品の内部に入って内側からの視点はどうなっているか?の確認もできる工夫をしています。これはテントやガーデンルームなど非常に大きな商品で外から見た商品の状態と商品の内部に入ってから見れる状態を表現できているので訴求力が高まると思います
著者もWebARのビューアー開発・提供とあわせて3Dモデル制作の請負を行っていますが、この制作から担当するというスタイルはお客様との責任の線引きをするのではなく伴走し一緒に効果を高めていくという姿勢があると思いますので非常に好感が持てます。
webAR @KAKUCHO株式会社
価格が非公開になっています。
ただ、低コストで導入可能とあるので、おそらく他社と同じような価格帯だと思われます。
導入事例として複数企業が公開されていますので、実績としては多い部類だと思います。
RITTAI @株式会社x garden
https://service.x-garden.co.jp/rittai
価格ですが初期費用は0円でさらに2021年12月までは利用料も1か月無料キャンペーン実施中です。
月額費用はARの起動数に応じた金額になるようなので、お試し利用の際には安価に始められると思います。
こちらの特徴としては、EC特化型として、BASEやSTORESなどの安価なECプラットフォームでの利用も想定されているようで、また分析機能なども用意して、ARを使ってEC購買額を高めるというゴール設計を強く意識されています。
この会社も同じくモデル制作も一貫して対応してくれるようです。
ShopifyAR @Shopify Japan株式会社
最後は近年もっともECプラットフォームで勢いのあるShopifyです。
こちらはECプラットフォーム企業ですが、AR機能を標準で提供しています。つまりEC機能に対する費用はSaaS料金として払う必要がありますが、AR機能としては無料で使える事になります。
ちなみにECプラットフォーム機能全体のコストは上記の表のようになっていて一番安いベーシックだと月額3000円程度で利用可能になります。本来ならこれプラス決済手数料がとられるのですが、AR単体でいうといくつ商品登録して、どれだけ利用しようとも月額3000円程度で変わらないです。
すごすぎません??
活用シーンにあった利用方法の提案と構築を行うWebAR開発
SaaSとしてWebARを簡易的に利用してもう、安価にまずは沢山使ってもらうというアプローチの企業が複数ある事をここまで紹介してきましたが、様々な活用シーンを業種によって個別にヒアリング・カスタマイズしていって開発する事も必要で、その際にはヒアリング力・企画力・提案力が必要になってきます。
カスタマイズ開発系に強みがありそうな企業も少し紹介しておきます。
ALAKI株式会社
https://alaki.co.jp/lp/webar/
ARの活用方法・プロモーションの企画、提案から開発・運用・効果測定までトータルでサポートしています。実績も多数あるので、どう使っていいかわからない。いい活用方法はないか?と悩んでいる方は相談してみるのもいいのではないでしょうか?
株式会社アイエンター
https://www.i-enter.co.jp/solution/webar/
WebAR開発だけでなく、Webマーケティングとしてどうコンテンツを活用していくか?をトータルで提案・対応できそうです。
高品質な3Dモデル制作もあわせて行っているので、WebAR以外も開発相談などもできるのではないでしょうか?
まとめ
今回WebARというアプリを使わずスマホのブラウザのみでAR体験できるサービスやその開発する企業を紹介しました。実際には紹介しきれなかったサービスや企業は数十社あります。
XR領域の企業、3Dコンテンツ制作をしている企業は沢山増えてきていますが、まだまだ消費者目線だとXRの普及はそこまで広がっていないように感じます。
ですが、着実に技術は進化していて、安価に簡単にARを体験できるようになってきています。
10数年前は実際に物を見ないでECサイトで物を買う人は少数派でした。
これから10数年で、ECサイトで物を買う際にAR機能で実際の大きさを確認したり手元に置いたイメージを確認しないで買う人が大多数になるかもしれませんね。
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