「5年先、10年先を見通す次世代の仮想化基盤
Red Hat OpenShift Virtualization」

 2024.11.01  デジタルビジネスシェルパ

新しいビジネスモデルやサービスの創出といったイノベーションを促進するために、仮想化基盤のモダナイゼーションが求められています。5年先、10年先を見通す次世代の仮想化基盤への移行は、開発者の生産性を向上させ、デジタルを活用したイノベーションの加速に貢献します。次世代の仮想化基盤は、運用コストを削減し、リソースの最適化などにより迅速なサービスの提供や需要に応じたシステムの拡張性を実現します。また、運用効率を向上し、インフラ業務の効率化も可能にします。数多くのメリットをもたらしイノベーションを加速する次世代の仮想化基盤として、仮想マシンとコンテナの統合を実現するRed Hat OpenShift Virtualization(以降、OpenShiftやOpenShift Virtualizationのみ表記)が注目されています。

「5年先、10年先を見通す次世代の仮想化基盤 Red Hat OpenShift Virtualization」

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「OpenShift Virtualization 」の4つの特徴

OpenShift Virtualizationは、次世代の仮想化基盤として、4つの特徴を備えています。

1. OpenShift が提供するサーバー仮想化機能
2. ハイパーバイザとして KVM を利用
3. Linux と Windows の両方の仮想マシンをサポート
4. 仮想マシンの専用移行ツール

まず、「1.OpenShift が提供するサーバー仮想化機能」ですが、OpenShift VirtualizationはOpenShift に標準で含まれる機能なので、導入に関する追加費用は不要になります。
OpenShiftは、エンタープライズ向けのコンテナ基盤製品として知られています。アプリ担当者に自動化のためのツール類をワンストップで提供できるので、アプリ開発者がインフラ担当者に頼ることなく、ビルドからデプロイまでを自分で行えるようになります。そのイメージは図のようになります。

「OpenShift Virtualization 」の4つの特徴

OpenSihft Virtualizationはこうしたコンテナ運用の世界観を仮想化基盤にも導入するものです。

また、OpenShift Virtualizationでは「2.ハイパーバイザとして KVM を利用」しています。KVMはRed Hat Enterprise Linux(RHEL) カーネルのコアコンポーネントとして、10年以上にわたって本番利用されている実績があります。次世代の仮想化基盤として、安心して導入できます。

そして、OpenShift Virtualizationは「3.Linux と Windows の両方の仮想マシンをサポート」します。代表的な Linux ディストリビューションと Windows Server のテンプレートを標準で装備しています。大きなメリットとして、RHELの仮想マシンは無償・無制限で使用でき、きちんとサポートもされます。仮想マシンを実績のあるRHELで構築・運用する環境も多いため、OSのサブスクリプションコストを削減できます。OpenShift自体もソケット数ベースのサブスクリプションが用意されていますので、一般的にはコア数ベースの製品よりコストを抑制できます。

さらに、「4.仮想マシンの専用移行ツール」を提供しているので、既存のサーバー仮想化環境からOpenShift Virtualization への仮想マシン移行も容易です。移行などに関しては、後述するCTCのC-Nativeも、「次世代仮想化プラットフォーム支援サービスメニュー」を提供しています。

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OpenShift が実現する将来性のある運用基盤

次世代仮想化基盤のOpenShift Virtualizationを標準で含むOpenShift は、イノベーションを加速するアプリ開発において、次世代の運用基盤を提供します。
OpenShiftによるインフラ環境では、アプリ開発者が宣言の方法さえ理解していれば仮想マシンを容易に準備できる運用を実現します。従来の仮想化基盤では、アプリ開発者がITインフラのことを理解していなければ、開発のために必要な仮想環境を整備できませんでした。それに対して、OpenShiftであればアプリ開発者がITインフラを理解していなくても、サービスや業務に必要なアプリを開発するための仮想マシンを容易に整備しデプロイできるので、短期間で世の中に提供できるようになります。
例えば、RHELを使うために、CPUとメモリとディスクの要求事項を宣言するだけで、OpenShift Virtualizationが仮想マシンを自動で構築します。そのイメージは、図のようになります。

② OpenShift が実現する将来性のある運用基盤 01

宣言だけで必要な仮想マシンが手に入る便利さを料理に例えると、シェフの代わりに自動調理器を手に入れるようなものです。ITインフラ担当をシェフに例えるならば、これまでは調理したい料理(仮想マシン)のために、シェフと認識を合わせる必要がありました。それに対して、OpenShift Virtualizationを利用すれば、どんな仮想マシンが必要なのかをオーダー(宣言)するだけで、自動調理器が料理を用意してくれるようになります。

OpenShift が実現する将来性のある運用基盤 02

さらに、Red Hat Ansible Automation Platformを活用すれば、インフラ構築と運用のセルフサービス化や API化を実現します。

OpenShift が実現する将来性のある運用基盤 04

海外で、すでに旧世代の仮想化基盤からOpenShift Virtualizationに移行した行政機関では、宣言するだけでインフラが自動で構築され、一貫性も確保される仮想基盤の Zero-touch Provisioningを実現しています。また、Ansible Automation Platformも導入した金融機関では、これまで約2分39秒かかっていた仮想マシンを移行する前段階の作業を約25秒に短縮しました。

次世代仮想化プラットフォーム支援サービスの活用

OpenShift Virtualizationによる仮想化基盤のモダナイズは、将来的にはアプリのモダナイズも推進できるコンテナ化まで、幅広く一つのプラットフォームで実現できます。図のように、5年先、10年先も見通せる次世代の仮想化基盤が、OpenShift です。

次世代仮想化プラットフォーム支援サービスの活用 01

インフラとアプリのモダナイズを推進する次世代の仮想化基盤への移行には、既存システムとの連携やセキュリティ対策、新しい技術に対応できる体制や人材の育成も必要です。CTCのC-Nativeでは、「次世代仮想化プラットフォーム支援サービス」として、PoC支援から教育・サポートまで、お客様のOpenShift Virtualization導入を支援するサービスを提供しています。

次世代仮想化プラットフォーム支援サービスの活用 02

OpenShift のプロフェッショナル集団であるC-Nativeでは、次世代仮想化基盤への移行に関するお客様の不安を解消するために、事前の評価から検証に構築、そして移行までをトータルでサポートします。また、移行後もお客様が円滑にOpenShift Virtualizationを運用いただけるように、ハンズオントレーニングやQAサポートを提供します。
クラウドネイティブにフォーカスした、CTCオリジナルブランドのC-Nativeは、CTCが持つマルチベンダーパートナーシップと技術力を活用し、各種サービス(システムコンサル、導入から運用・保守)を、ワンストップで提供します。

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